2005年11月09日

遺言

以前読んだ本を読み返したいのだけどタイトルがわかりません。
とてもおもしろかった本があります。
大学の国文系の書棚にあった「作家の遺言、最期の言葉集」研究書かな?存外硬派な書籍でした。

夏目漱石が娘の三女(だったっけかな?)に言ったという
泣いてもいいんだよ
の言葉とかかなりうるっときました。なんてやさしい。

漱石さんといえば、ホントに死にそうな場面で「水をかけてくれ、死ぬと困るから!」という名言を吐き
Σ作家にもあるまじき発言!!と物議を醸し、家族を困らせたという逸話があるけど、ホントかな。

作家ってたいへん。死にかけても下手なことは言えない。
語り継がれてしまいます。

そして、人によっては「この人ホントに死にかけてるの!?」みたいな立派な言葉を長々と残している人もいました。
でもよく見ると元気な頃に残していた遺言書の文章だったりして、さすが作家。えらい長文残してました。

その本にはいろんな人のいろんな言葉がのっていました。
こう、ぐっと来たのが愛い子らへの「泣かなくていいよ、順番だから」なんて言葉。
(「生きていた脳」の作者だったかな?)
これいいなあやさしくて。

あと、最期の言葉で案外多いのが「何々が食べたい

本当に多かった。みんな、作家なのに。作家だけど。人間だもの!(みつを!?)
やっぱり大事なことなんだな悔いのないように食べたいと思えるときに食べたいものを食べること。
てゆーか悔いのないように生きること。とても大切。

最期の言葉を残して死ねる、最期の言葉を聞いてくれる人がいる。
それが家族だったり大切な人だったりしたらそれはなんともしあわせじゃないか、と思います。
というか最期に誰かに何も言えないのはさみしい気がする。

最期の言葉について母と話したことがあるのですが
「何もわからなくなってしまうより、ちゃんと物が言えるうちに死にたいね」
母曰く。
「でももしそうなったら」
母曰く。
「背中叩かれたらにっこり笑って『みんなありがとう』って言うのよ、って教え込んでおいて
今だ!』って瞬間に背中叩いてね」とも言ってました。

今だ!かぁ…。
みんなありがとう」もいいな。

えー。なんて言って死のう?
「泣かなくていいのよ」ってかなりいいな。パクリだけど。
でも誰かにその言葉を言えるのってかなりしあわせなことかも。

ちなみにバトラーさんの最期の言葉はアルテミス・ファウル3巻にて明らかになります。
これはもう歴史に残したいセリフなので、ああもうホント、誰彼かまわず読んで欲しいなアルテミス・ファウル!
微妙に発売が12月になってます!いいよ自分へのクリスマスプレゼントにするから!!

アルテミス・ファウル第3巻(邦訳)発売決定!

角川書店 「アルテミス・ファウル3 永遠の暗号」

Posted by asiz at 2005年11月09日 22:14
トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://xnk.s10.xrea.com/x/mt-tb.cgi/138

コメント
コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)