2004年11月24日

第1回「ミスターシーナの精霊日記

このサイトをご覧いただいているのは基本的に「アルテミス・ファウル」シリーズ読者の方だと思います。

そこで、今後はしばらく「アルテミス・ファウルシリーズのファンの方々(前提)におすすめしたい作品」の紹介をしていきたいと思います。

さて、第一回は
アルテミス・ファウルといえば「妖精」
妖精をキーワードにしたファンタジー「ミスターシーナの精霊日記」を紹介させていただきます。

舞台はイギリスの片田舎。
主人公のシーナ(椎奈)は精霊祓いとして、そこいらにあらわれる精霊たちの事件を扱っている。そこに集うのは不思議な精霊たち、シーナは「彼ら」の美しさ、その力や心に触れ成長していく。登場するご近所さんや友人、家族も妙にほんわかしてて安心できます。自然や食べ物の描写はことごとくぐっと来ます。
私が知る中で、日本で一番モノローグに威力のある作家さんの作品です。


とにかく周囲のひとたちがおもしろい!
個性的な人物たちがとにかくシーナをこまらせてくれます。でもそこに愛があるの。
もちろん、人間だけでなく精霊たちもとても豊かなキャラクターをそなえています。

タンカー事故で汚染された北の海を訪れたシーナがふとした事故から、アザラシの精霊「セルキー」に出会う。シーナは海底の国で彼にもてなされるが、その頃、地上では人間の魂が消えてしまうという事件が発生していた。

「海の国の犠牲」(2巻収録)

私はこのストーリーがとても好きです。
人と妖精(精霊)が心を通じ合わせたとしても、互いに流れる時間が違いすぎる。
人は死ぬし、妖精は人間が死んだあとも長い時間を生きなければならない。
それはどちらにとってもかなしいことです。
この物語の最後に、精霊の少年がシーナにむかって叫ぶ言葉がたまりません。

オススメ。

ミスターシーナの精霊日記 1 (1)
ミスターシーナの精霊日記 1 (1)ミスターシーナの精霊日記 2 (2)
ミスターシーナの精霊日記 2 (2)ミスターシーナの精霊日記 3 (3)
ミスターシーナの精霊日記 3 (3)
ミスターシーナの精霊日記 4 (4)ミスターシーナの精霊日記 5 (5)
ミスターシーナの精霊日記 5 (5)
全5巻(徳間書店)

Posted by asiz at 2004年11月24日 02:46
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